4月6日(日)10時30分より
受難節第五主日礼拝
メッセージ:「生かすプライド 殺すプライド」
聖書:ローマの信徒への手紙15章14-21節
説教者:小野慈美牧師
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<生かすプライド>
17わたしは、神のために働くことをキリスト・イエスによって誇りに思っています。
18 キリストがわたしを通して働かれたこと以外は、あえて何も申しません。
パウロが「キリストが私を通して働かれたこと」について話すのは、自慢話ではなく、自分を神様が用いてくださったという感謝の「誇り」です。彼は他の箇所でこう語っています。
「私は、神の教会を迫害したのですから、使徒たちの中では最も小さな者であり、使徒と呼ばれる値打ちのない者です。10…私は他の使徒たちの誰よりも多く働きました。しかし、働いたのは、私ではなく、私と共にある神の恵みなのです」(Ⅰコリント15:9-10)。自分を「使徒たちの中では最も小さな者」と言ったすぐ後で、「私は他の使徒たちの誰よりも多く働きました」と自慢とも取れる言い方をしていますが、自分の手柄として誇っているのではありません。
パウロはまた、自分を「罪人の頭」(Ⅰテモテ1:15)だとも言っています。彼は。本音でそう思っていました。だから、そのような自分を神様が用いてくださっていることは驚くべき恵みであり、その恵みの大きさを示すために、自分のしてきたことを誇っているのです。
<殺すプライド>
反対にゆがんだ誇り、殺すプライドもあります。それは自分自身を誇ろうとする態度です。その誇りは、他人からの評価、またこの世界での自分の地位によって上がったり下がったりします。下がりたくないから、必死にその地位を守ろうとし、地位を守ること自体が目的となってしまいます。政治の世界、会社組織、教会でも、自分の立場や居心地の良さを守るために、反対意見を許さなかったり、排除したりすることがあります。主イエスの生きておられた当時のユダヤ教指導者たちは、新参者であるイエスの言葉や行いが、自分たちがこれまで築いてきた宗教的なシステム、そして、そのシステムによって保たれていた自分たちの権威を脅かすものだと考えて、イエスを殺しました。
ユダヤ人の指導者たちはまじめで熱心でした。そのまじめさ、熱心さが、燃え上がり、主イエスを殺さずにはおられなかったのです。このゆがんだプライドは、人を傷つけるだけでなく、自分をも殺すのです。自分の心から感謝と喜びを奪い信仰者を霊的に殺します。
<生かすプライドを生み出すユーモア>
殺すプライドから自由にするのはユーモアです。それは、自分を笑えること。自分を相対化できること。思い通りにならないときに、「まあいいか」と受け止めることができること。それは、自分が神ではないことをわきまえること。
まじめな人が犯しやすい過ちは自分の正しさを絶対化してしまうことです。相手の立場に立って相手を理解しようとするのではなく、自分の立場に立って、相手を説得しようとむきになります。パウロのように、自分は神の前では何者でもないということをユーモアをもって受け止めましょう。と同時に、何者でもない私のために、神の独り子が命を捨ててくださった。それくらい私を大事に思ってくださっているのだという誇りを持ちましょう。
主イエスは言われます。「自分の思いに反する状況が起こっても意地を張らずに、たんたんと受け止めよう、あなたは神ではないのだから。自分を笑えたら、楽になるよ。負けまいとするから苦しいんだ。形の上で、負けたっていいじゃないか。また、あなたの良いわざがだれにも知られなくても、私が知っているからいいじゃないか。あなたの価値は、この世が決めるのではなく、私があなたをどう思っているかなんだ。」
神があなたをどのように見ていてくださるかを知る。この誇りがあなたを生かします。
前 奏 - ガリラヤの風かおる丘で - 蒔田尚昊
招 詞 イザヤ書52章15節(下記)
賛 美 讃美歌21-299 うつりゆく世にも
主の祈り (「讃美歌21」 93-5-B 日本キリスト教協議会統一訳)
賛 美 - 主イェスはすすみて - 聖歌隊
聖 書 ローマの信徒への手紙15章14-21節 (新約p.295)
祈 祷
賛 美 讃美歌21-324 主イェスはすすみて
黙 想
説 教 「 生かすプライド殺すプライド 」 小野慈美牧師
祈 祷
賛 美 讃美歌21-300 十字架のもとに
献 金
感謝祈祷
聖 餐 式 (「教会の約束」を唱和 )
賛 美 2025年主題賛美歌 作曲:小室尚子
祝 祷 小野慈美牧師
後 奏
分かち合い
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それほどに、彼は多くの民を驚かせる。彼を見て、王たちも口を閉ざす。
だれも物語らなかったことを見 一度も聞かされなかったことを悟った
からだ。
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