7月13日(日)10時30分~11時30分
メッセージ:「あなたがたは地の塩、世の光である」
聖書:マタイによる福音書5章13-16節
説教者:浅輪一郎伝道師
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【あなたがた】
「あなたがた」という言葉には、弟子達に加え、群衆も含まれている可能性があります(7章, 5:3参照)。しかし5章10節、「義のために迫害される人々は、幸いである。天の国はその人たちのものである」には、5:3で用いられた「天の国はその人たちのものである」と全く同じ言葉が、義のために迫害される人々に向けても語られています。このことが意味することとは、「確かに全ての人々は、天の国へと招かれてはいるが、その全ての人々のためにも、大変な思いをするのかもしれないあなたがたが、弟子として大切な働きをして欲しい」と、そして「天の国とは、そのような働きをする人達のものでもある」ということであるのでしょう。実際、11節でもイエス様ははっきりとこのように仰っています。「わたしのためにののしられ、迫害され、身に覚えのないことであらゆる悪口を浴びせられるとき、あなたがたは幸いである。」イエス様が「あなたがた」と仰る時に、その言葉にはイエス様の「あなたがた(弟子達と弟子とされていく者)に託したい」という想い/願いが、しかしなおも「あなたがたは大丈夫なんだ」と、「あなたがたは何があっても幸いなんだ」という確信が込められているのでしょう。
【地の塩/世の光】
そのような想い/願い/確信を込めてイエス様は、「あなたがたは地の塩である。」(13節)と、そして「あなたがたは世の光である」(14節)と仰います。ここで語られています「地」とは、神様がお創りになった「人間が生きる世界としての地」であります。塩とは、私達の体にとってとても良いでありますが、その良いものとは、決して自分自身の為だけのものではありません。他者にとってとても良いものであるということであります。「あなたがたは地の塩である。」とは、「他者の命を守り/他者を立ち上がらせる力があなたがたにはある!」ということになるのでしょう。「世」とは、本福音書を見てみますと、神から離れた人間の集合体との形で捉えられている場合が多いようです(18:7参照)。しかし、もし、この世がそのような希望もなく、暗いとしか思えない世であるのならば、イエス様はそのような世であるからこそ、「あなたがたは世の光である」と仰っているということになります。しかし、ここでも私たちが示されている事とは、イエス様が仰るその光とは「決して閉じられた仲間のためではない!」ということでありましょう。
【ナルドの香油】
16節には、「人々があなたがたの立派な行いを見て、あなたがたの天の父をあがめるようになるためである」とあります。この立派な行いについては、「ナルドの香油」(讃美歌21-567)を通して示される、ベタニアのマリアの物語(ヨハネ12:1-8)からも導きがあります。マリアはマタイにおいては、イエス様が十字架に向かわれる直前で、イエス様の頭に香油を注ぎます(26:6-13)。イスラエルおいてこの「油注ぎ」とは、神へ奉仕をする者に、王位に就く者に対してなされていた儀式でありました。また、マタイでは、イエス様の誕生の際から、「メシア」という言葉が出て来ますが(2:4)、その「メシア」という言葉がもともとは「油注がれた者」という意味でありました。さらにこの「油注ぎ」には、「死者に対する弔いの意味が込められていた」とも言われています。マリアは、その油注ぎをイエス様に対して行います。極めて高価な香油を惜しげもなくイエス様の頭に注ぎます。マリアはその「行い」によって、誰がこれから十字架に向かわれるお方なのかを、その十字架と復活によって誰が私たちの救い主(メシア)となられるのかをはっきりと示します。この物語は26章で登場してきますから、講解説教を通して学ぶ私達にとりましては、まだまだ先で語られるお話ではあります。しかし私達は学びを続けます。その歩みとは、あたかも地の塩のように決して人々の目に付くようなものではないのかもしれませんが、私達もイエス様を示し続けていくのです。「このお方が、私達の主であり、希望であり、光の源である」と。しかしその全ては、「神様が/イエス様が愛して止まない全ての人々が私たちの天の父をあがめるようになるためである」ということも忘れてはならないのでしょう。
前 奏 -まことの神 - J.S.バッハ
招 詞 イザヤ書42章5-6節(下記)
賛 美 讃美歌21-55 人となりたる神のことば
主の祈り
聖 書 マタイによる福音書5章13-16節 (新約p.6)
祈 祷
賛 美 讃美歌21-59 この地を造られた(1,2,3)
黙 想
説 教 「あなたがたは地の塩、世の光である」浅輪一郎伝道師
祈 祷
賛 美 讃美歌21-567 ナルドの香油(1,2,3)
献 金
感謝祈祷
賛 美 讃美歌21-28 み栄えあれや
祝 福 小野慈美牧師
後 奏
分かち合い
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主である神はこう言われる。
神は天を創造して、これを広げ 地とそこに生ずるものを繰り広げ
その上に住む人々に息を与え そこを歩く者に霊を与えられる。
主であるわたしは、恵みをもってあなたを呼び あなたの手を取った。
民の契約、諸国の光として あなたを形づくり、あなたを立てた。
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