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礼拝Worship

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2023/9/10の礼拝

9月10日(日)10時30分より
メッセージ:「隔たりを越えて」
聖書:ヨハネによる福音書4章1-26節
説教者:浅輪一郎伝道師


※どなたでも視聴できます。

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サマリア人とユダヤ人の間にあった緊張関係/隔たりの歴史を振り返ります。その後、今日の聖書箇所の後半を振り返り、私たちに示されている「人々の間にある隔たり」についての導きを求めます。
(歴史)
922BCE:統一イスラエル王国の北南分裂。(北王国の首都=サマリア、南王国の首都=エルサレム)
721(722)BCE:北イスラエル王国の滅亡。「アッシリアの王は、バビロン、クト、アワ、ハマト、セファルワイムの人々を連れて来て、イスラエルの人々に代えてサマリアの住民とした。この人々がサマリアを占領し、その町に住むことになった。」(列下17:24)残されたサマリア人は、5つの地域からの人々と強制的に結婚をさせられた。また5つの地域の人々はそれぞれの神もサマリアに持ち込んだ。それらのことを南ユダ王国の人々は蔑視して、その地に住む人々を「サマリア人」と呼ぶようになった。
586BCE:南ユダ王国の滅亡/バビロン捕囚。ユダ族の人々は連行先のバビロンにおいても、聖書と礼拝によってアイデンティティを守り続けた。そのことを機に、彼らは「ユダヤ人」と呼ばれるようになった。
538BCE:バビロニア帝国の滅亡/アケメネス朝ペルシアの王キュロス二世によるユダヤ人の解放。
515BCE:エルサレム神殿の再建。サマリア人による再建援助の申し出。拒否。以降、サマリア人はゲリジム山に神殿を作って独自の在り方で神を祀る。宗教的対立の顕在化。
198 BCE:サマリア人、セレウコス朝シリアによるユダヤ攻撃に参加。
128 BCE:ユダヤ人による報復。サマリアへの攻撃。ゲリジム山の神殿の破壊。
63 BCE:ローマ帝国による支配。
6―4 BCE:イエス様の誕生。
(聖書)                              
1、3、4節:イエス様はガリラヤに向かわれる途中、サマリアを通らなければなりませんでした。しかし、ユダヤ人とサマリア人の間には千年にも渡る緊張関係/隔たりの歴史がありましたから、サマリア訪問にはイエス様の並々ならぬ想いが込められていたということになります。そしてその想いというものは、「サマリアの女」という一個人に示されるばかりではなく、「サマリア」という民族にも、さらには民族という枠組みを越えて示されていきます。
16、17節:イエス様は井戸端で出会った女性に、「行って、あなたの夫をここに呼んで来なさい」と言われます。すると女は、「わたしには夫はいません」と答えました。  
17、18節:イエス様は言われます。「『夫はいません』とは、まさにそのとおりだ。あなたには五人の夫がいたが、今連れ添っているのは夫ではない。あなたは、ありのままを言ったわけだ。」
私たちはここで721(722)BCEの「北イスラエル王国がアッシリアによって滅ぼされた際、サマリアには五つの地域から人々が連れてこられ、強制的に結婚をさせられた」という歴史を思い出したいのですが、そうしますとイエス様は、ここでこの「5」という数字を持ち出すことによって、苦労を強いられながら生きて行くしかなかったサマリア人の一人の女性を顧みておられると同時に、かつて国土が奪われ、五つの地域から連れて来られた人々と強制的に結婚させられた民族としてのサマリア人の苦難をも顧みておられるということを示されたのでしょう。
20節:サマリアの女はイエス様にこのように伝えます。「わたしどもの先祖はこの山で礼拝しましたが、あなたがたは、礼拝すべき場所はエルサレムにあると言っています。」
サマリアの女も、「ここでイエス様は個人の話でとどまろうとされている訳ではない」と理解し始めていることが、「わたしどもの先祖」と言うところからも見て取れます。
21節:これに対してイエス様はこのように答えられます。「婦人よ、わたしを信じなさい。あなたがたが、この山でもエルサレムでもない所で、父を礼拝する時が来る。」
イエス様は、民族的には「ユダ族出身で」(ヘブ7:14)とあります。また23節では「救いはユダヤ人から来る」とも仰っています。私たちの場合、「AかBか」のような「どちらか」という枠組みに囚われるのかもしれませんが、イエス様は「そうではない」と示されます。イエス様は仰います。サマリア人に対しては「この山の神殿/つまりサマリアの神殿でもない所で」、そしてユダヤ人に対しては「エルサレムの神殿でもない所で、神様を礼拝する時が来る」と。つまりイエス様は、「サマリアかエルサレムか」でもなく、「サマリア人かエルサレム人か」でもなく、もし仮に、どこどことどこどこの間に「隔たり」があるとするならば、そして、何々人と何々人との間に「隔たり」があるとするならば、そのいかなる「隔たり」を越えて、一緒に礼拝していくことが大切だと仰るのです。そしてそのことを可能とされるお方が、「イエス様ご自身である」と今日の聖書箇所は示しているのです。




前   奏   ―  み神のみわざは ー  F.W.マールプルク
招   詞   ヨハネによる福音書15章16-17節(下記)
賛   美   讃美歌21-393(1,3,4) こころを一つに
主の祈り  
聖   書   ヨハネによる福音書4章1-26節 (新約p.168)
祈   祷   
黙   想
説   教   「隔たりを越えて」       浅輪一郎伝道師
祈   祷  
賛   美   讃美歌21-542 主が受け入れてくださるから
献   金  
感謝祈祷
賛   美   讃美歌21-27 父・子・聖霊の
祝   祷                     長谷川温雄師
後   奏
分かち合い

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16 あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。あなたがたが出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、また、わたしの名によって父に願うものは何でも与えられるようにと、わたしがあなたがたを任命したのである。17互いに愛し合いなさい。これがわたしの命令である。(ヨハネ15:16-17)





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