神さま ありがとう! (2010年度6月号より)
私は出産前まであるキリスト教保育の幼稚園に勤めていました。毎日子どもたちと礼拝をささげ、遊び、考え、笑い、泣き、時には失敗をし、いろいろな発見をし・・・、たくさんたくさん心を動かしてさまざまな経験をしてきました。一人ひとりの子どもたちは、それぞれのご家族にとって宝物であると思います。その宝である子どもたちを、幼稚園に信頼をよせて預けてくださっているのだと思うと、まだ保育経験の浅い私でしたが、全力で子どもたちと向き合い、出来る限り丁寧に関わろうと心がけていました。今振り返ってみると、それらの経験は私にとって人生の糧となり、また喜びの日々であったと感じます。
そんな自分もまた、神さまに「親」となることを許されました。神さまから託された大切な命と向き合い、責任を感じながら精一杯生きています。先日、娘は5歳の誕生日を迎えました。ここまで健康が守られ成長させていただいたことに感謝せずにはいられません。娘は予定日より2ヶ月の早産。急な腹痛で病院に行くと、トイレにも立てない絶対安静の状態。その病院ではこの状態だと処置が難しいということで、より専門的な設備の整った病院に救急車で運ばれ、心の準備もできていないまま分娩室へ入りました。無事に産声を聞いたときは、嬉しさと安堵と感謝の気持ちでいっぱいだったことを昨日のことのように思い出します。
生まれたときから歌っている子守歌があります。
♪このはなのように うつくしい心を 神さまください ちいさなわたしにも
このはなのように ひとびとを愛せる 心をください ちいさなわたしにも
また、自然とよく口ずさむのは
♪ちいさなあかちゃんだったのに こんなにおおきくなりました
神さまほんとにありがとう 神さまほんとにありがとう (幼児さんびか)
という賛美歌です。
子どもたち一人ひとりに誕生エピソードがあると思います。そしてご家族の皆様は、神さまが与えてくださった尊い子どもたちを大切に見守りながら楽しく過ごされていることでしょう。親とされた私たちも、神さまに成長させていただきたいという気持ちをもって互いに愛し合い、これからも共に歩んでまいりましょう。
子どもの名前を付けるとき、その責任にとても重みを感じたのではないでしょうか。私は主人と色々意見をたたかわせ、ようやく心にストンと落ちた名前が『汐愛(シエナ)』でした。人を愛する優しくきれいな心をもち、“神さまありがとう”と感謝の気持ちをもてる子どもに育ってほしいと思います。
私の『杏奈(アンナ)』という名前は、聖書のルカによる福音書に出てくる女預言者から名づけられました。私はこの名前をとても気に入っています。預言者アンナさんのように、謙虚に神さまに仕える者とさせていただきたいと願っています。
「神は愛です」 ヨハネの手紙一 4:16
幼稚科 Y.K
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