「平安の中に生きる」 (2010年度5月号より) 「平和を実現する人々は幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。」
マタイによる福音書5章9節
私はこの聖句と出会って、もう40年以上経ちました。幼い時から教会や教会学校、また小学校などで友だちと一緒に聞いてきました。子どもの頃の私は「平和を作り出す」意味を、友だちと仲良くする、家庭の中でやさしい子・いい子で過ごすことだろうと考えていました。
今私は、精神科の医療相談員をしています。患者さんはいろいろな思いでクリニックに通ってきます。私は昼間、クリニックのデイケア-で一日を過ごし、夕方自宅に帰ります。デイケア-には20人ほどの仲間がいます。一人ひとり様々な障害症状をかかえて生活しています。デイケア-センターには規則があります。たとえば、自己責任・自己選択・自己管理など。これらを守らない人は通所を中止させられたり、場合によっては除籍になることもあります。スポーツの世界のイエローカードやレッドカードのようなものです。
私は、毎日デイケア-の患者さんたちのお世話をしていますが、その私も昔はルールを守らない患者の一人でした。入院したこともありますが、比較的早期に退院が出来ました。早期に社会復帰できた理由は、イエスさまが私を愛してくださっていることを知っていたからだと確信しています。また、私をいつも心配してくれる姉や義兄、教会の方々、クリニックの院長、スタッフの方など周囲の大勢の方から沢山愛されてきたからだと思います。
平和を実現するとは、社会の中でルールを守り、日々他の人に迷惑をかけないで生きていくだけでなく、イエス様がそうであったように愛の中で生きていくことが大切だと思います。私が多くの人に愛されて今まで生きてこられたように、これからは 弱い立場の方・助けを必要としている方々と共に愛し合って生きていきたいと願っています。
隣人と共に生きてくださったイエスさまに倣って、すべてを感謝しながら平安の中で過ごしつつ、平和を実現していきたいと思います。
小学科6年担当:T.S
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