「天の国は近づいた」 (2010年度4月号より)
マタイによる福音書4章17節
みなさん、2010年度が始まりました。今年度も一緒に神様に礼拝を捧げましょう。
4日には主イエスさまが復活したことを覚えてイースターの礼拝をいたしました。神様の独り子イエスさまは今も生きて働き、私たちを導き、豊かな恵みをくださっています。
大工の子どもとして生まれたイエスさまは、ある時、初めて人々に福音(うれしい知らせ)を伝えるようになりました。30歳の頃です。イエスさまが伝えた福音(うれしい知らせ)とはこのような言葉です。「悔い改めよ。天の国は近づいた」。(マタイによる福音書4章17節)
みなさん、天の国とはどんな国を想像しますか。亡くなったら行くところ? いえいえ違います。天の国は神様が支配してくださるところ、「神様の国」です。王様である神様は、きっと人々が神様との正しい関係(いのちの創り主)を知って、みんな安心して過ごせるように、みんながご飯を食べられるように、悲しむ人がいないように、ゆっくり安心して眠れるように、みんなが握手して仲良く過ごせるようにしっかり導いてくださるでしょう。その「神様の国」が近づいてきている。そのような福音(うれしい知らせ)をイエスさまは宣べ伝えられました。
私たちは今もテロの事件をニュースで知らされ怖さと悲しさでいっぱいになります。殺しあうことが何千年も続き、人の醜さや弱さを思います。病気や死に向き合うと、恐れを感じ不安になります。この世界は「どうして?」というひどいことが起こり、私たちは心が暗くなったり涙を流したりします。でもその中でイエスさまは「神様の国は近づいているよ。大丈夫。悔い改めなさい。」と言われます。
神様がいらっしゃる世界。私はこの「うれしい知らせ」で救われました。1月に生まれて初めて乳癌の手術を受けました。出来たら避けたい出来事でしたが、私の体の中に生まれたこと、病気の身体も私です。そのまま神様からの大切なメッセージとして受け止め、今も治療続けています。すると神様は私に色々なことに気づかせてくださいました。病気にならなければわからなかったことや祈りによる励ましの有難さ。抗がん剤の治療の中、不安もありますが、何よりイエスさまの希望があります。十字架の死に打ち勝ったイエスさまの勝利があります。すべてをゆだねられる神様がいらっしゃることを知った私たちは何と幸いな者でしょう。
この1年も共にこの喜びを分かち合いましょう。私たちも天の国を創られる神様のお手伝いをしましょう。すべての命が輝くために。
教会学校校長 東間千鶴子
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