子供のように… (2009年度11月号より)
「はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、
決してそこに入ることはできない。」
マルコによる福音書 10章15節
私が幼稚科の担当になって一年半が経ちます。
20代の頃にも幼稚科の担当をしていましたが、まだ独身の身、子供はかわいいなと思うばかりで、肝心なことが見えていなかったように思います。年月を経て母となり、久しぶりに子供たちの前で聖書のお話をするようになって、毎回感激することがあります。それは、ふだんはとてもにぎやかで活発な子供たちが、「今日はどんなお話だろう」とキラキラした瞳で私を見つめ、静かに集中して聞いていることです。前の週のお話もよく覚えていて、こちらの問いかけに必ず答えが返ってくることにも驚かされます。子供たちは本当に純真で邪念など全くなく、イエス様のお話を全身で受け止め、受け入れていることに感動します。
そこで思い出すのが、上記の聖句です。年を重ねいろいろな経験をして来ると、牧師先生のお話や聖書の御言葉がすんなり入って来ない時もありますし、子供たちのように心を無にして全身で受け止め、受け入れるのもなかなか難しいことです。でも、子供というお手本が身近にいると、できそうな気がします。邪念を捨てて心を無にし、礼拝のお話を聞き、聖書を読むと、いつもよりすーっと心に入って来るように思います。
話は違いますが、やんちゃ坊主の我が息子は毎日毎日怒られてばかり。怒っている私は時々嫌われちゃったかなと心配になることがあります。でも、どんなに怒られても「ママ大好き!」とニコニコ抱きついてくる息子は、まだもやもや思っている自分よりずっと心が広いなあと反省させられます。
ある時からこれはイエス様と自分の関係のようだと思うようになりました。物事がどうしても思い通りに行かない時、「神様どうしてですか?」と心の中で繰り返し叫んでいる心の弱い自分がいます。でも、イエス様はそんな私を決して嫌ったりされず、「大丈夫。私はあなたの味方です。いつもそばにいますよ」と微笑んで下さるのです。
神様が私を用いて下さり、子供たちを通してクリスチャンとして成長させて下さることに感謝しつつ、これからも子供たちの純粋な心と信仰の芽を大切にして行きたいと思っています。
幼稚科担任 S.N
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