主とともに  (2007年度7月号より)

 幼稚園に勤務している私は、先日とても嬉しい再会をしました。12年前に卒園した子どもたちが、同期の友達3人で声を掛け合い、園に遊びにきてくれたのです。突然の来園に、職員たちは皆驚きました。18歳に成長した彼らは、3人とも、私たちと交わす視線が以前と全く違います。男の子は、低い声で上の方から私たちを見おろしていますし、女の子は髪もおしゃれに、メイクもきれいにしています。「私は、誰でしょう。」と言われても、女の子などはすぐに名前がでてきません。誰なのかがわかると、幼かった頃の顔や、ご家族のこと、住んでいた家、どんな遊びが好きだったのか等ということが、次々と思い出されました。実は幼稚園にいた頃は、それほど一緒に遊んでいたわけでもない3人が、仲良く、少しはにかみながら園の玄関に現れたのでした。聞けば、そのうちの2人は偶然同じ高校に入学し、交流があったにもかかわらず、その時は同じ幼稚園の卒園生だったと気づかずに過ごしていたとのこと。またもう1人は、卒園後県外に引っ越しをしましたが、友人を介して連絡を取ることができたのだといいます。しばらくの間、近況やこれからのこと等、一人一人が思っていることを話してくれたり、特技を披露してくれたりして、楽しい時を過ごしました。12年間いろいろなことがあったようですが、3人が、それぞれに与えられた場で懸命に生きて、輝いている姿が素敵で、ただただ嬉しく思いました。

 「あしあと」という題名の詩があります。ある人が、砂浜に残る足跡にたとえられた、自分の人生を振り返った時の情景が描かれている詩です。今回の再会を経て、私はこれまでに出会った方たちのことを思いながら、祈るような気持ちでその詩を読み返しました。どのような時でも、私たち一人一人と離れることなく、共に歩いてくださる方がいらっしやることに、力づけられます。休むことなく働かれている神さまに、感謝いたします。

 「彼らの苦難を常に御自分の苦難とし、御前に仕える御使いによって彼らを救い愛と憐れみをもって彼らを贖い昔から常に彼らを負い、彼らを担ってくださった.」イザヤ書63:9
 1年生担当 Y.K


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