「一 所 懸 命」  (2007年度1月号より)

ある学校の学年便りに、テレビで放映されているドラマが紹介されていました。自閉症の青年大竹さんを主人公にした「僕の歩く道」というドラマです。彼は、動物園の飼育係の仕事をしています。すべてが同じことの繰り返しという毎日で、家を出る時間も自転車で通勤する道も同じ、動物には決まった量の餌をやり、自分の昼食も毎日チキンカレーというのが大竹さんの一日です。彼は突然の変更や、初めてのことに挑戦することがとても苦手ですが、動物の爪を切ることを覚えたり、いつもと違うルートを自転車で通ったりすることが、少しずつ出来るようになっています。そんなある日、動物園の園長さんに「今までどんな仕事をして来たの?」と尋ねられて、大竹さんは、次々と職場の名前を挙げました。そして「うまくその仕事ができなかったの?」と聞かれて、彼は「出来ることが多いことが良いってわけじゃないの。出来ることを一所懸命やればいいの。」と母に言われた言葉を伝えました。
大竹さんは、来る日も来る日も動物園での決まった日課を誠実に、忠実に、繰り返しているのです。「一所懸命」やり続けることは、どんなに大変なことだろかと思います。しかし、お母さんの言葉に励まされて、誠実に生きておられる大竹さんの姿に心打たれます。
 聖書に「神がわたしたちの味方である」(ローマの信徒への手紙8章31節)と書かれています。私たちも神さまが味方していてくださることを信じて、新しい一年間を一所懸命生きていきましょう。
ことしもどうぞ宜しくお願いいたします。皆さまのご家庭の上に、神様の祝福が豊かにありますようお祈りいたします。

牧師 森島 惠


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