成人科担当
関山恵一

 

成人科の学びより (2008年度10月号より)


『パン屑を食べる子犬』 <マタイによる福音書15章21節〜28節>

 イエスさまが異教の地をまわられた時、ひとりの異邦人の女性と出会います。彼女は病気の一人娘の癒しを願って主イエスのもとに来るのです。病気の子を持つ親の苦しみは、耐えがたいもので、できることなら自分が変わってやりたいと願うほどでしょう。

 その時のイエスさまの答えは、冷たいと思われるものでした。それは、「私はユダヤ人を救うために来たのであって、異邦人を救うのはそのあとである」と、異邦人を子犬にたとえて冷たく言い放ちます。彼女は、「子犬でも食卓から落ちるパン屑をいただきます」と言い、ひたすらに主イエスの癒しを求め続けます。イエスさまの沈黙をも、拒否をも冷たい対応をもものともせず、イエスさまにしがみつき必死に願い続けます。自分を子犬であると認めて、なお願い続ける彼女のひたむきな信仰と祈りがイエスさまの心を動かし「よろしい」という言葉を勝ち取り、彼女の娘は癒されました。

 祈りを聞いてもらえないかもしれない、などという疑いや迷いを捨て、私たちの祈りを信じ、神様を信じ、躊躇することなく、ありのままの自分を投げ出して、イエスさまのふところに飛び込んで行きましょう。

201の窓より一覧にもどる  教会学校トップページにもどる  トップページにもどる