2008年12月14

今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。ルカによる福音書2章11節

メッセージ

 私の娘がものごころのついた頃、右腕にあるホクロを指して言いました。「お母さん、これなあに?」。「ホクロと言って、神様がくださったしるしよ」。 「しるし」というのは象徴、あるものを指し示すものです。では「クリスマスのしるし」とは何でしょうか。物質的なものは「家畜小屋」「ボロ布」「飼い葉桶」であり、これらは15節以下で羊飼いがイエス様を捜す「しるし」でありました。一方、霊的な意味での「クリスマスのしるし」とは何でしょうか。それは「喜びのしるし」「神の愛のしるし」「苦難のしるし」です。今週はスペースの関係で「喜びのしるし」に関してのみコメントさせていただきます。当時、羊飼いはその仕事の性質上、モーセの律法や、人の定めた規則を守ることが難しい状況にあり、人々から軽蔑されていました。
 しかし、救い主誕生の知らせは、このように社会で冷遇されている羊飼いに真っ先に告げられたのです!10節の「告げる」という言葉は,原語では「福音を伝える」となっております。つまり羊飼いたちに喜びのしるしである「良き知らせ・GoodNews」が届けられたのです。私たちの心にも届けられているこの良き知らせを、クリスマスの喜びと共に多くの人々に証ししていきましょう。主の天使は「乳飲み子」を「救い主、主、メシア」という三重の称号で呼んで、イエス様の神性を宣言しました。この「喜びのしるし」は天使たちの賛美にも表れております。14節の賛美の歌は「いと高きところに栄光」という言葉のラテン語訳から「グロリア・イン・エクセルシス」と呼ばれております。この賛美の中心は「平和」であります。従いまして「喜びのしるし」は「平和のしるし」でもありました。ローマ帝国の支配下にあって苦しんでいたイスラエルの人々にとって、平和は待ち望んでいたものでありました。国や民族間の平和、そして人の心の平安はすべての人の願いです。「平和の君」であります主イエス・キリスト様を、私たちの心にお迎えいたしましょう。(次週に続く)

東間 克美